title :
魅惑の人妻
【初期設定】
火渡カイ ♂(16) 家長。大学生(スキップ)。火渡エンタープライズ社長。
火渡レイ ♂(14) 主婦。火渡カイの妻。白虎族出身。旧姓:金。
木ノ宮タカオ ♂(15) 長男。高校生。養子。
水原マックス ♂(14) 次男。中学生。養子。
* Gレボ終了後数年?経過。年齢はこんなもんかなと適当に(汗)
* 同性間結婚は勿論のこと、婚姻時の年令制限撤廃、夫婦別姓、養子縁組時の別姓など何でもアリの世界。
* 但し同性婚の場合、養子を2人以上育てなくてはならない。(→そのためタカオとマックスを養子にした)
火渡カイ ♂(16) 家長。大学生(スキップ)。火渡エンタープライズ社長。
火渡レイ ♂(14) 主婦。火渡カイの妻。白虎族出身。旧姓:金。
木ノ宮タカオ ♂(15) 長男。高校生。養子。
水原マックス ♂(14) 次男。中学生。養子。
* Gレボ終了後数年?経過。年齢はこんなもんかなと適当に(汗)
* 同性間結婚は勿論のこと、婚姻時の年令制限撤廃、夫婦別姓、養子縁組時の別姓など何でもアリの世界。
* 但し同性婚の場合、養子を2人以上育てなくてはならない。(→そのためタカオとマックスを養子にした)
(1)タカオの苦悩
「…タカオー」
「……んー」
「…起きろタカオー」
「………あと5分…」
「…今日は朝練じゃなかったのかー?」
「…………朝練!?」
暖かな布団の中で微睡んでいた木ノ宮タカオは、ぐわば、と布団をはねのけ跳び起きると、時計の針は既に7時半を指していた。いつもよりは早起きであるものの、二度寝の罠に落ちてしまえば完璧に遅刻である。
「ようやく起きたな…」
「あー、おはようレイ♪」
寝起きの悪いタカオを根気よく起こし続けていたのは、法律上の母親である火渡レイ(旧姓:金)である。BBAでチームを組んでいた頃からタカオが恋い焦がれていた相手でもある。
初めて会った時から美人だとは思っていたが、それだけではなく誰に対しても優しく親切であったため、レイはブレーダー仲間のあいだでも大人気だった。しかも齢を1つずつ重ねるごとに、そこに性的な魅力が加わっていき、ますますレイへの評価は高まっていった。
なんとか仲を取り持ってもらえないだろうか、そう告白してきた友人もいた。BBAや大転寺会長に圧力を掛け、レイを手中に収めようとした動きがあったとも言われている。
だが、レイに対して最も深い興味を示し、強い欲望を抱いているのは自分だという自信が、タカオにはあった。初めての夢精のきっかけはレイだったこともあり、性に目覚めてからはレイ以外を自慰の対象にしたことはほとんど無いのである。
そんなレイに起こしてもらうというのはこれ以上ない幸福ではある筈なのだが、いざ告白しようとしたとき、悲しいかなレイは既に人妻となっていたのである。
愛しても愛してもああ人の妻…
(大川A作、さざんかの宿)
一度でいいからレイを抱きたい。ずっとそんな夢をタカオは持ち続けていた。そのために養子にもなったのだ。いまでもその想いに変わりは無かった。
「ほら、ゴハンが冷めちゃうから、はやく起きろ」
「んー…レイー……」
生返事をして布団に倒れ込みながら、タカオはレイを手招きする。
レイの中では、タカオをちゃんと学校へ通わせなければいけないという使命感とともに、暖かい布団で眠りたいという誘惑がせめぎ合っていた。
本来レイもできることならば眠れるだけ眠りたいと思っているので、主婦業に付いてからの早起きは辛いものがあったということも事実である。
「ほら…来いよ、レイ」
布団をめくりあげて不適に誘うタカオに、レイが軽く溜息をついた。
「しょうがないな…」
とは言ってみたものの、レイは引き込まれるように布団の中へ滑り込む。
タカオの隣に並ぶようにして横になると、温もりが冷え切った身体を包み込んでくる。
「あぁ、あったかい…」
より暖かな熱源を求めて、びた、とレイがタカオの身体に密着してきた。
速くなる動悸を抑えつつ、タカオはレイの背中に手を回し、ぐいと抱き寄せる。
「レイの身体、冷えてるなー」
「そりゃぁ、さっきまで家事をやってたからな…」
はぁぁ、と欠伸をしながら、レイが瞼をゆっくりと降ろすのを確認すると、タカオも幸福感に浸りながら再び夢の世界へ誘われていった。
それから暫くして、
「タカオー!マダ寝てるノー?遅刻しちゃうヨー?」
部屋のドアが開けられ、静寂を打ち破る声が部屋中に響いた。
声の主は水原マックス。法律的にはタカオの弟にあたり、レイと同じくBBA時代のチームメイトである。
「先行くヨー…ってアレ?」
マックスが部屋で見たもの。それはタカオとレイが二人仲良く同衾しながら眠りについた姿であった。
「ずるいネ、タカオー」
マックスもタカオ同様、レイに対して秘めた恋心を持ってはいたものの、人前でそれを晒け出すようなことはしていなかった。
それ故、自らの感情を堂々と表に出すタカオに対して、ある種のコンプレックスを感じていたことも否めなかった。もっとも、当のレイにはタカオのアプローチは全く伝わっていないというか、親愛の情という認識にすぎないのか、空回りする事が多かったのだが。
マックスは布団をめくり上げ、レイの身体を引き離そうとしたが、がっしりとタカオの腕に抱きかかえられており、動かすことすらできない。
(……ジャァ、仕方無いよネ?)
マックスは
「ボク、先に行くからネー。ハヤク起きないとどうなっても知らないヨ?」
とだけタカオに声を掛けると、通学鞄を持ち部屋を後にした。
それからやや暫くして。
「木ィノ宮ァァァァァ!!」
怒声が家中に響き渡り、鬼のような形相をした家長の火渡カイが操るドランザーに叩き起こされるまでの短い間だけが、タカオの至福の時間であった。
同日夕刻。
朝練をサボってしまった手前、部活動に出るのがなんとなく躊躇われ、タカオは寄り道もせずに真直ぐ家へ帰った。マックスはクラブ活動がある筈だし、カイは大学と会社があるため、二人ともそう早くは帰って来ない、その分レイを独り占めできる。
あわよくば、ふたたび今朝のようなことも…。
「ただいまー」
期待に胸を弾ませて勢いよく声を出してみたものの、普段ならば聞こえてくるレイの「おかえり」という返事がどこからも聞こえてこない。
買い物にでも行ったのかな?と思いながら居間を通り過ぎようとすると、レイが居間のソファーでうたた寝をしていた。今日は天気も良く麗かな一日だったので、この日当たりの良い場所でつい寝入ってしまったのだろう。
毛布でもかけてやろうと近づいたタカオは、目の前の光景に陶然となった。短い半ズボンから露出したレイの素腿が、あまりにも魅力的に思えたのだ。足を組んでいるため、裾の部分から白い下着までもが顔を覗かせている。
どうにも我慢できず、気が付くとタカオは右手をのばしていた。後ろめたさがあったせいか、手が微かに震えていた。
レイの内股に触れた瞬間、全身の血が沸き立つような興奮を覚えた。気持ちの良い触感、特にすべすべとした肌触りにタカオは酔いしれた。いつレイが起きるとも知れない不安にびくびくしながらも、ひたすら脚へと指を這わせ続けた。
擽ったいのか無意識のうちにレイが足を組み替えると、裾の隙間に少し余裕ができ、指を潜り込ませると下着を直に触れることができそうであった。
タカオは迷う事なくレイの股間へと指を這わせた。下着の上から膨らみを何度か撫でてみると、次第にそこが熱を帯びてくるのが指先に伝わってきた。そのまま指を動かしていると、レイ自身の先端から透明な液体が溢れ、しっとりと下着を濡らしはじめた。
レイの下半身を弄びながら五分ほどが経過したとき、タカオの身体に予期せぬ出来事が起こった。急に全身がカッと熱くなったかと思うと、手も触れていない肉棒が、どくん、どくんと脈動を開始したのである。
射精してもなお、このままレイから手を離したくない。できるなら永遠にこのまま居たいとタカオは本気で思っていた。
しかし間もなくレイが小さな呻き声を上げて目覚める素振りを見せたため、タカオはあわてて手を引っ込め、トイレへと駆け込んだ。ズボンとブリーフをおろし、ペーパーでブリーフに付いた白濁液を拭っていると、外からタカオを呼ぶ声が聞こえてきた。
「タカオー、帰ってきてるのかー?」
まさか悪戯がバレてはいないだろうとはいえ、なんとなく顔を会わせるのが気恥ずかしく、生返事を返すだけで精一杯である。
「じゃぁオレ、ちょっとシャワー浴びてくるから、その間よろしくなっ」
そう言うと、レイは足早に浴室へと向かった。
千載一遇のチャンスとばかりに、タカオは間合いを測りつつ、トイレから出、浴室の手前にある脱衣場へと向かった。「一緒に入ろう」などと言う訳にはいかないことは重々承知の上で。
脱衣場の前で耳を澄まし、シャワーが床面を打ち付ける音を確認して、タカオは中へと入った。磨りガラスの向こうにはレイが一糸まとわぬ姿でいると思うと、中を覗いてしまいたくなる衝動に駆られたが、残念ながら浴室へのドアには鍵がかかっていた。
やむなく薄暗い中で洗濯機の蓋を開け、中に入ったものをつまみ上げてみる。
目的のものは、手触りだけですぐに確認できた。少しざわついた素材の白いブリーフ。レイが入浴の直前まで身につけていたものである。
薄布一枚だけを手に持ち、入った時と同様気づかれないようにゆっくりとした動きでドアを閉めると、タカオは自分の部屋へと戻った。
色や形はどこにでもある一般的なブリーフだが、今までレイが履いていたと想像するだけで、これ以上はない位刺激的だった。薄布を裏返し、股間の部分にじっと注目すると、先程の悪戯の賜物である、丸い透明な染みを見つけることができた。
無意識のうちに、タカオはそこに顔を押し当てる。
「ああ…レイっ……」
口 に出して言った後、くんくんと鼻を鳴らして匂いを嗅いだ。レイの淫靡な臭気が僅かに香り、タカオは激しく興奮した。レイの秘所が触れていた部分に舌を這わ せると、ズボンの中の肉棒は、さきほど解き放たれたばかりにもかかわらず、いまにも爆発してしまいそうなほどいきり勃っている。
左手で薄布を顔に押し当てたまま、タカオは右手一本で制服のズボンをおろした。続いてブリーフも引き下げ、一気に下半身裸になってしまう。
肉棒は完全勃起状態だった。はち切れんばかりにふくれあがった亀頭は、滲み出てきた透明な粘液に濡れて妖しく光っている。
欲しい。やっぱりレイが欲しい。
胸底で叫びつつ、顔にあったレイの下着を、タカオは下腹部におろした。股布の部分がちょうど先端に当たるように、薄布でペニスを包み込んでみる。
脳裏には、ついさっき見たうたた寝をしているレイの姿が浮かんでいた。剥き出しになった白い脚、布越しに触れた股間の膨らみが頭の中を駆けめぐり、いよいよ限界が近づいてくる。
柔らかなブリーフの上から、タカオは肉棒をぎゅっと握りしめた。さきほどの感触を思い出しながら、手を前後に動かしはじめる。
レイの下着が自分自身のを包んでいる。いつかきっと、この硬いのをレイの中にぶち込みたい。そこまで考えると、タカオはまったく抑制の効かない状態に陥った。煮えたぎった欲望の塊が、出口に向かって押し寄せてくる。
「レイ、ああっ、レイっ!」
声に出して叫んだ直後、タカオの灼棒から熱い迸りが吹き出した。ペニスが脈動するごとに、大量の白濁液がレイの下着へ向かって噴射される。
そのまま床に崩れ落ち、しばらくの間、タカオは荒い呼吸を繰り返した。ようやく息が整ってきたところで、気怠そうに上体を起こすと、肉棒からレイのブリーフをはがし、射精の痕跡を確かめる。
ああ、レイの中に出せたら、どんなにいいことだろう。レイの身体にペニスを突き立てるシーンを想像したせいか、二度目の欲望を解き放ったにもかかわらず、肉棒はなかなか硬さを失わなかった。
翌日、土曜日で学校が休みだからとゆっくり寝ていようとしたタカオだったが、昨日同様レイに起こされることになった。
しかも、
「カイは昨日から仕事で帰って来ないし、マックスも出掛けちゃったから、一緒にゴハン食べよ?」
そのように意中の人から誘われて、はたして断れるような人が居るだろうか。
眠たい目を擦りながら布団から這い出て、洗面所で顔を洗うと、足早にキッチンへと向かった。
「もうすぐ出来るから、ちょっと座って待っててくれるか?」
そう言いながら近寄ってくるエプロン姿のレイを見て、タカオは激しく動揺した。剥き出しの両肩、露な脚。ありえない事だと分かっていても、裸エプロンのように見えたのである。
そう想像するだけで、当然の如く下半身に血液が集中し、パジャマのズボンの中で窮屈そうにそそり立った。そしてそれは、踵を返したレイの後ろ姿で、タンクトップに半ズボンの上からエプロンを付けていたという事実が判明してからも暫くの間続いていた。
タカオが一人悶々とする間にも、レイは手早く朝食を作ってゆく。今日のメニューはサラダにベーコンエッグ、トーストにバター、そして一本ままの茹でトウモロコシであった。
「昨日買い物に行けなかったから、大したものが作れなくて、ごめんな」
「えっ、いや、そんな事ないさ。いっただっきまーす」
タカオの頭の中は、先程の裸エプロンレイで一杯になっていて、とてもメニューの事まで考えが及ばなかったのである。
悟られないよう、慌てて目の前のパンにかじりついた。
「そうか?そうならいいんだが……いただきます」
二人っきり、テーブルに座りながら向かい合わせで朝食。
…まるで新婚さんの生活みたいだな、とタカオは思った。
思ったからこそ、
「なんか、こうやってレイと二人だけで食べてるとさ、新婚さんみたいだな」
と正直に言ってみると、ふふ、とレイが笑った。
「そうだな。カイはいつも朝食べて行かないから」
「えっ、そうなのか?」
思わずタカオは身を乗り出した。
「あぁ、朝はコーヒーを飲んでいく位だな。栄養が偏るからせめてヨーグルトや果物だけでも口にしろ、と言ってはいるのだけれど…」
レイが小さな溜息をついた。元々カイは食が細いため、仕事に没頭してしまうと2~3日まともな食事を口にしない、などという事は日常茶飯事である。
「そうか…おれならレイと一緒に喜んで食べるけどなー」
タカオの言葉にレイの顔が綻ぶ。
「ありがとう。でもタカオは朝いっつも寝過ごしてるだろ?」
「そっ、そりゃーそうだけどさ」
「だから最近はマックスと食べることが多いかな」
マックスめ…と内心あらぬ方向へ怒りの矛先を向けながら、ふたたびパンへ齧り付いた。
「そういやタカオはコーヒー飲まないんだったよな。いつものつもりで濃いの作っちゃったんだ。カフェオレにでもしたら飲んでくれるか?」
「あ、いいよいいよそのままで」
確かにタカオはコーヒーの苦みが嫌いでほとんど飲まないのだが、子供っぽいと思われたくないこと、カイへの対抗心がタカオを突き動かした。
コーヒーポットからカップへと漆黒の液体がなみなみと注がれて行く。いかにも苦そうな色にタカオの顔が歪む。
「本当に大丈夫か?」
「大丈夫大丈………ごへぇっげほっ!」
一口飲んではみたものの、あまりの苦々しさに咽せこんでしまう。どうしてカイはこんなものが飲めるのか。
「ほら、やっぱり無理だろ?ミルク入れるからカップを渡してくれよ」
「い・や・だ。こんなものっ……ぐへぇぁぅ~」
カイに負けたくない一心のみで飲み干そうとするタカオを止めようと、レイが立ち上がり、近寄る。
「ほら、渡せって」
「いやだっ!」
タカオの胸元でカップの奪い合いが始まった。
なんとか口元に持って行こうとするタカオの手を、レイが自分の方へと引き寄せたり引っぱられたり。
そんな不毛な争いが暫く続いた後、不意にカップが大きく揺すられ、中の液体が零れ落ちた。
それは、ちょうどタカオの股間を黒く染めあげた。
「あっちぃぃ~~~~!」
「すっ、すまん。大丈夫かタカオっ?」
カップに入れられていたので多少は冷めていたとはいえ、それなりの温度を保っていた筈の液体が、布越しにタカオの分身へと直撃したのである。
タカオはカップから手を離すと、両手で股間を押さえ蹲った。
「ヤケドしなかったか?見せてみろ」
「えっ、レ、レイっっ!?」
レイは手にしたカップをテーブルに置くと、タカオの前に跪き、素早く下着ごとパジャマのズボンを引き下ろした。
必死になって隠そうとする手を払いのけ、繊毛をかき分けると、タカオの性器が余す事なく外気に晒された。
「見たところ、赤くなってはないけど…」
そう言いながらタカオの肉茎を触ってくるレイに、タカオ自身が徐々に反応してしまう。
「どこか、痛いところはあるか?」
「っっ!」
亀頭の先端を指で刺激され、タカオから声が漏れる。
レイはそこが火傷の患部だと思い、ゆっくりと口を近づけると、ペロッと舌を這わせた。
「わぁっっ!レイっ!」
「…どうした?」
「どうしたって…」
思いもよらなかった展開に慌てるタカオに、レイが顔を上に向きながら追い打ちをかけるように言葉を続ける。
「治療に決まってるだろ。ヤケドしたら舐めて治すだろ?」
「…………ぅ?」
確かにそういう事はあるのかも知れないが、それは指とかそういう部分だけじゃ無かったのか?という疑問を挟む間もなく、再びレイの顔がタカオの肉棒へと近づいてきた。
朱唇がゆっくりと開かれ、のびてきた舌が亀頭部分へと宛てがわれ、丁寧に唾液を塗していく。
「染みるかもしれないけど、我慢してくれよ」
「っっ、レイっ…」
レイにとっては治療行為のつもりであるにせよ、タカオからすればレイがフェラチオをしてくれている事に外ならない。ここ何年か、ずっと思い描いていたことがいま実際に行われているのだ。
その行為をされていると思うだけで、タカオの全身がぶるぶると小刻みに震え出した。
丹念に亀頭を舐められ、タカオの肉棒はより一層熱く硬くそそり勃って行く。
「…くっ……もっと……」
より快感を求め、つい声をあげてしまう。レイは言われるまま、ぱんぱんに張り詰めた亀頭を、すっぽりと口に含んだ。
言葉にならない声を放ち、タカオは無意識のうちに、レイの髪の毛を掻き毟っていた。凄まじいまでの快感が背中を這いあがり、どうしていいのかまったくわからなかった。
歯を食いしばって耐えてはいるが、このまま肉棒がレイの口腔内にとどまっていたら、いつ爆発が襲ってきてもおかしくはない。
「だ、駄目だっ、レイっ。もう、限界っ…」
髪の毛を掴んだ手に力をこめ、タカオはレイの口から肉棒を引き抜こうとした。しかし、レイは簡単には応じなかった。タカオの太腿を左手で抱くようにしながら、ゆっくりと首を前後に振りはじめる。
自分の手でするのとは全く違う感覚。押し寄せる快楽の周期が、徐々に短い感覚で迫ってくるのを感じながら、タカオは既に抑制の効かない状態に陥りつつあった。
タカオはこのままレイの口に射精しても良いものかとほんの一瞬だけ躊躇したが、その想いも快感の大波に攫われ、流されてゆく。
もう一度だけ、レイの髪を掴んで腰を引いてみたが、レイが腕に力をこめる結果になっただけだった。首振りの速度が、徐々に上がって行く。
「で、出るっ、レイっ、レイっ、あぁっ!」
タカオが叫んだ直後、肉棒がひときわ大きくなり、脈動を開始した。びくん、びくんと脈動するごとに、欲望のエキスが猛然と吹き出し、レイの口腔内を打ち付ける。十回近くも震えたあと、ようやく肉棒はおとなしくなる。
レイは口内にある唾液とタカオの精液とがブレンドされた液体を、同じく口内に咥えたままのタカオの性器に塗り付けてから、レイは肉竿を解放した。タカオを見上げて微笑んだあと、口内の液体を大きな音をたてて飲み込む。
「ふぅ……これでもう大丈夫だな?」
「…レイ……」
荒く息をつきながら、タカオがレイの名前を呼ぶ。
タカオの肉棒は、欲望が解放されたばかりだというのに、依然として硬さを失ってはいなかった。
「…やだ」
「…タカオ!?」
積年の願いを叶えるまたとない機会。逃す訳にはいかない。
「やだ。もっと『治療』してほしい」
「もっと…って、どうしたいんだ?」
敢えて聞いてはみたものの、それが何を指すかはレイにも十分すぎるほどよくわかっている。
「おれ、レイの中に入れたい」
レ イは、タカオから自分に向けられている感情に薄々感づいていた。いや、感づいていたというより、昨日の入浴中に自分の下着が無くなったことで確信を持っ た。過去にも、夜の間に洗濯物がどこかへ行き、朝には戻っているということを何度か経験していたのだが、昨日のことでそれがタカオの仕業だと知ってしまっ たのである。
知ってしまったからこそ、せめて多少なりとも願いを叶えてやりたい、と思ってしまった。
それが逆効果だったか…、とレイは答えに窮した。
しかし、これ以上のことは、カイへの裏切り。
「そっ、それだけは駄目だ!」
「いいじゃん、減るモンじゃないし」
「そういう問題じゃないっ!とにかく駄目だっ!」
レイも必死だったが、タカオもこのまま引き下がる訳にはいかない。禁断の果実にもう少しで手が届きそうなのだ。
「じゃぁ、コレ、どうしてくれるんだ?」
「ぅ………」
タカオがいきり勃つ肉棒を指さし、レイに見せつけた。レイの口が離れてからそれなりの時間が経っているにもかかわらず、同じままの硬さ、大きさを維持し続けている。
「…じ、じゃぁ、く、口で…」
「それはさっきもうやってもらったからいい」
せめてもの代案を提示してみたが、あっさりと却下されてしまう。
「そうだなぁ……じゃぁレイ、裸になってよ」
「……は?」
想定外の言葉にレイの顔が強ばる。
「聞こえなかった?服を脱いで裸になって」
「どっ、どうしてオレがそんなことっ!」
「だってレイがやらせてくれないって言うからさ、その変わりに裸になって、っていうお願い。…いや?」
「……嫌だ、って言ったら?」
「うーん、そうだなぁ。『レイにフェラしてもらった』ってマックスに自慢しようかな?」
自分で蒔いた種だとはいえ、マックスに知られたとすればカイまで伝わるのは時間の問題であろうことは用意に想像がついた。
「…わかった。そのかわり、誰にも言うなよ」
「『言わないでください』だろ?レイ」
「くっ………」
屈辱的な言葉を迫るタカオ。しかしレイには言うことを聞く以外に選ぶべき選択肢は見つからなかった。
「言わないで…ください」
言葉を口にした途端、見えない上下関係で縛られたような感覚がレイを襲った。
「じゃぁ、立って。よく見えるように雰囲気出しながら脱いで」
「…っ」
レイは目を閉じると、タンクトップに手をかけた。ゆっくりとした動きで服を脱ぎ捨てると、雪白の肌が露になる。
遂に今、憧れのレイが目の前で自らその全裸をさらけ出そうとしている。レイの焦らすような指の動きに、タカオはより一層気をせかされた。
半ズボンを降ろそうとして腰に手を当て、途中まで引きずり下ろすと、そのまま音もなく床に落ち、下着姿が晒け出される。
タカオは、薄布一枚で立ち尽くすレイの姿に見とれ、飲み込む唾も涸れ果てている有様だった。
パッと見には昨日と同種の白いブリーフだと思っていたが、よくよく観察するとそれは、布地の部分が普通より少なく、どちらかというとビキニブリーフと呼ばれているものに近かった。しかも勃起したペニスの先端が縁から飛び出て、ピンク色の亀頭が顔を覗かせている。
「なんだぁ?レイ。イヤだって言っときながら、実はその気だったんだろ」
「ちっ、ちがうっ。そんなことないっ…」
レイは焦って否定したが、そうするとこんどはより深く問われることになり、自分で自分を追い込んでいることにレイが気付く筈も無かった。
「ふーん…じゃぁどうして昨日はブリーフだったのに、今日はビキニなんだ?」
「そっ…それは…」
「おれとやりたかったから、そんなのを履いてたんだろ?正直に言っちゃえよ」
土日はこういう下着を付けること、という約束をカイに無理矢理させられた、などと言える筈も無いし、言ったとしても到底信じてもらえないであろう。
「違ぅ…ちが…」
「ま、口では何とでも言えるけどさ、身体は正直だからなー」
タカオは椅子から立ち上がり、レイの側に寄ると、薄布の上からレイの股間をまさぐった。ビキニの中で身じろぎできない肉茎を指で軽く撫で回すと、レイ自身の先端から透明な露が溢れ出す。
「あっ…」
上ずった声を上げてしまい、レイは慌てて両手を口に充て塞いだ。
タカオはゆっくりとした動きでレイの肉茎へ愛撫を続けると、心なしかレイから漏れる声が次第に甘い喘ぎのような響きを帯びていくようだった。
「んっ……んんっ………」
レイは、タカオに対するよりも自分の身体に起こりつつある変化に恐怖を覚えた。
ペニスの奥底が痺れ、むず痒くて熱くなる。
とその時、タカオが乳首を吸い立て、舌先で舐め転がした。
「ひぁぅっ!」
くぐもった声とともに、レイ自身の先端から淫露が吐き出され、ひとすじの流れとなって落ちてゆく。
レイはかつてなく味わう快美感に、より強い刺激を得ようと本能的に腰を動かしはじめた。
「そんな事していいなんて言ってないぞ、レイ」
「う……」
レイは痺れるような痒みをこらえきれず、自らの手で自身を慰めようとしていたのである。
「実はレイって結構スキモノだったんだなぁ」
「…言うな……」
「ほら、見ててやるから、早く脱げよ」
笑いながらタカオがレイの股間の膨らみを指先で軽く弾き、強く迫る。
レイは羞恥に顔を上気させ、今やただひとつ身につけているビキニに手をかけた。
タカオは涎を垂ららんばかりの面持ちで、レイの羞恥の一点をただただ凝視しているばかり。
「お願いだ……見ないでくれ……」
言っても栓のないこととは知りつつも、言わずにはいられない哀願の言葉を口にしながら、レイは一気にビキニをずりおろした。
自らの手で一糸まとわぬ姿になったレイは、羞恥にわなわなと身を震わせていたが、年齢にして不釣り合いな産毛すら生えて無い恥部は、幼い見た目とは対照的に、レイの肉棒は薄布から解放されたせいか先程よりも大きく咆立していた。
その様子をまじまじと観察され、レイは手で覆い隠そうとしたが、勝手なことをするなという目で睨まれ、引っ込めてしまう。
タカオはふとテーブルに置いたままになっていたコーヒーカップが目に入った。
ふふ、と妖しい笑みを浮かべながらカップを手に取り、レイに手渡す。
「じゃぁ次は、これにミルクを入れて欲しいんだけど」
「……これに?」
「そう。折角残ってて勿体ないけどこのままだと苦くてさ、そしたらおれでも飲めそうだし。いいだろ?」
「…あ、あぁ…かまわないが……」
確かにカップにはまだ半分くらいのコーヒーが残されていた。
突然の要求に真意が掴めぬまま、レイはふぅ、と小さな吐息をついた。冷蔵庫へ向かおうとした所で、タカオが大きな声をあげてレイの動きを制止する。
「言ってることがわからなかった?レイ」
「え…これにミルクを入れればいい…んだろ?」
「そうそう、わかってるじゃん」
「だから冷蔵庫からミルクを取ってきて…」
事態が飲み込めずにいるレイに、タカオが淫らな笑みを浮かべながら言い放つ。
「そうじゃなくて、レイのミルクを入れて♪」
「……………………は?オレの……ミルク……?」
首を傾げ、きょとんとするレイに、タカオがいきり勃ったままのレイ自身に指で触れながら、とどめの一言を放った。
「だからぁ、ここから、搾りたてのミルクを出して、って事」
「…な、なっ、なっっ…」
ようやくレイにもタカオが何を言わんとしているかが理解できた。
つまりは、この場でオナニーを行い、精液をミルクとしてコーヒーの中に入れろ、という要求である。
あまりのことに気が動転し、レイは言葉を失った。
「いいじゃん、いつもやってるだろ?」
「そ…そんなこと………」
「嘘だっ!」
首を横に振ると、すかさずタカオが詰った。
もちろんレイとて人の子である。カイが居なく人寂しい時は、自分で慰めたこともある。しかしタカオの前で「していました」などと素直に認める訳にはいかなかった。
「出るまでずっと見ててやるけどさ、はやいとこ頼むぜ」
「…じょ、冗談だろ?タカオっ……そん」
「さっきちゃんと約束したもんな?ミルク入れてくれるって……それともまさか約束を破るつもりか?」
消え入るような哀願はタカオの声にかき消され、泡と消えた。
レイは真っ赤な顔をしてタカオの顔とカップとを何度も交互に見返し、なんとかこの場から逃れる術は無いかと必死に考えを巡らせた。
「は・や・くっ♪」
しかし、煽るような執拗なタカオの催促に耐え切れず、レイは目を瞑り、左手にカップを持ち直すとペニスの先頭付近へ近づけてゆく。
遅れて右手をおずおずと下に降ろし、躊躇しながらも、自らの灼棒を軽く握りしめた途端、ピリッと電流のような刺激がレイを貫いた。
「………くぅっ…」
一人の時と違い、人に見られながら行う自慰は、背徳感をも捲き込み、あらゆる刺激に対し敏感になってしまう。ほんのちょっと指が亀頭に触れただけでも先走りが溢れ、溜まった滴は黒い液体の中に吸い込まれて行く。
「ほら…いつもしてるように、気分出せよ」
タカオが支配的な口調で命じると、レイは見えない糸で操られるようにペニスを扱きはじめた。小さな肩が激しく動き呼吸を荒げながら、くちゅくちゅと淫らな音が響き渡る。
「はぁっ……」
自慰行為を凝視し続けていたタカオは、レイが漏らした声で我に返った。レイの様子を改めて見やると、タカオは自分の目を疑うかのように何度も瞬かせた。
顔から首筋にかけてくっきりと紅潮させているのはともかくとして、大きな目を細めきって潤ませ、完全に上気しきった様子のレイは、開きかけた唇の端から唾液を溢れそうにしてさえいる。
タカオの硬直は触れてもいないにもかかわらずひときわ熱を持ち、疼き続ける先端から先触れの体液がまるで射精のような勢いで激しく噴き出た。
「ぁっ……ぁぁっ……」
レイの吐息が次第に艶を帯びてゆく。浅ましい自慰姿を他人に見られていると意識しただけで、歪んだ興奮が全身を侵し、あとほんの2、3回、手を前後しただけで逝ってしまいそうだ。
「くっ……オ……オレ……も……もう……」
精液を撒き散らす姿など見られたくは無かったが、肉体は意志に反して勝手に終焉を迎えようとしていた。
「もう?」
タカオが瞳を輝かせる。
「そんなに興奮したのか?じゃぁ、その中にたっぷり出しちゃえよ!」
「あっ……あぁっ……」
許可の言葉も終わらないうちに、握り締めていた硬直がビクンと震え、白い粘液がピュッと勢いよく噴き出した。コーヒーの海に飛び込んだ液体が、白い塊となって浮かびあがる。
「み……見るなっ……見ないでくれぇっ……」
レイはダラダラと精液を滴らせながら恥ずかしさに啜り泣くが、その間にも何度となく欲望の迸りが吐き出され、カップにいくつもの塊を作ってゆく。
「ほら、よぉく見ててやるから…ちゃんと最後の一滴まで搾り出せよ」
タカオは平然とした顔で冷ややかに言い放つ。それでもレイの射出シーンを目撃したせいか、瞳が淫らに潤んでいる。
「あはぁぁぁ…」
言われた通りに最後の一滴まで搾りだして、レイは大きな溜息を漏らした。欲望を吐き出した後も、下腹の疼きが治まらずにいる。
「どれどれ…」
タカオはレイの手からカップを奪い取った。スプーンで掻き混ぜてみると、漆黒なコーヒーとザーメンの白濁液が分離しながらも混ざり合ってゆく。
ひととおり均一になった所を見計らい、タカオはカップに口をつけ、一口啜った。
「ん……さっきよりはまだ飲める、かな?レイも飲んでみろよ」
そうカップを向けられ、レイはぶんぶんと首を横に振った。
たとえ一部しか入っていないとはいえ、自分から吐き出された物を口にする事は耐え難い。
頑なに拒否するレイに、タカオはカップの液体をあらかた口に含むと、強引にレイの唇を奪った。
「んぅ!?んんーー」
舌で強引にレイの口を開けさせると、コーヒーとミルクとのブレンド液をレイの口内へ強制的に流し込んでゆく。鼻を押さえ息をできなくすると、否応無くレイは液体を胃の中へ流し込んでいった。
「っはぁ……はぁ……」
半ば強制的に自分の精液を飲まされ、呆然としていたレイは、あっという間にタカオに組み敷かれてしまった。仰向けにされ、唾液で濡らした指を下の口に宛てがわれ、レイが暴れた。
「タカオっ…約束が違うっ……」
「うるさいなー。ちゃんと約束は守るって言ってるだろっ。大人しくコレでも咥えてろよっ」
タカオは姿勢を180度回転させ、レイの顔の上に自分自身が来るように腹這いになった。いわゆるシックスナインの体勢を取ると、レイの口に肉棒を半ば強引にねじ込んだ。
「んむぅっ……」
重力の助けもあり、口腔内のこわばりがズブリと喉の奥まで侵入してくる。
あまりの息苦しさに、レイは肉塊を吐き出そうとして喉をクイッと締めつける。
その動きがたまらなく心地よい。
タカオは自制心を忘れそうになるのを辛うじて堪えると、レイの口に肉棒を差し込んだまま身体を起こし、テーブルの上からバターと茹でトウモロコシの乗った皿を掴み、床に置いた。
「んぅ………?」
その様子はレイからもおぼろげながら見ることができ、タカオ自身を口に含んだまま疑問を呈す。
タカオは悟られないように、身体を前のめりに倒し、レイの肉茎を口に含んだ。
「んぐぅぅ……」
尖った舌の先で、鈴口の切れ込みを上下に擽りたてると、レイは声を出して身震いした。肉棒をストローに見立てて、唇をすぼめて吸いたててみると、先触れの液と共に、尿道内に残った僅かな精液が舌に掻き出される。
ほんの僅か前に欲望を吐き出したばかりだというのに、レイ自身はふたたび熱さを取り戻しつつあった。
次第に襲い来る快感に自制心を失ったのか、レイはタカオの肉棒を口に含み強く吸い、喉元深く呑み込みながら、リズミカルに上下に動かし出した。
タ カオは同じようにレイの肉茎を頬張りながら、右手でバターの乗った皿を手繰り寄せると、人差し指にまんべんなく塗り付けた。長時間室温に放置されていたた め、触れただけでも体温で固体から液体へと変化してゆくそれを、レイの秘所にあてがい、まんべんなく塗り込んでいった。即席の潤滑油をレイの淫孔に運び入 れ、刷り込むようにしながら内壁を解してゆく。
「んぅっ!?んぶぅっ…んんっ…」
体内へ指を潜り込ませるたび、レイの身体が震え、くぐもった声が漏れる。同じタイミングでレイの肉棒が脈うち、先端からは歓喜の露が溢れ、タカオの口内を塩からい味で満たしていった。
「っ……んぐぁ……ぁぐぅっ……」
肉 棒と秘菊の両方を同時に刺激され、レイはタカオのモノを愛撫するどころではなかったが、ぐいと身体ごと押し付けて来るために、咥えたソレを離すことすらも できない。息苦しさに口や舌を動かすと、かえってそれが気持ち良いのかタカオの亀頭から先走りの雫が滴り、レイの喉奥へと落ちる。
(そろそろいいかな?)
タカオはレイの秘所にバターを塗りたくり、指が3本入るくらい十分に揉み解し拡げると、口からレイ自身をいったん解放した。
身体をくねらせてトウモロコシを手繰り寄せると、そのうちの一本を掴み、レイに見せつけた。
「オレのは嫌だっていうからさ、替わりにコイツでいいだろ?」
レイは恐怖に目を見開いた。
「んっぐぐぅ!んぐぁぅっっ!!」
レイが拒否し叫ぼうとするが、口内をタカオの肉棒で塞がれ、くぐもった声にしかならない。
「大丈夫だって。こっちはつぶつぶが付いてるぶん、気持ちいいと思うぜ」
タカオはトウモロコシの先端を秘裂に当てた。
「んんっ、んぅぅっ……」
慣らされていた秘所はさしたる抵抗もなく、媚肉がぐいと押し拡げられ、トウモロコシが2センチほどレイの内部に隠れた。
「んーっ!んんーーっ」
「どうだ?いい気持ちだろ?」
言うが早いかタカオはトウモロコシを持つ手に力を入れ、ゆっくりと秘所に押し込んでゆく。
「んんっ、んぐぅっっ……」
レイは脂汗をたらし、白眼を剥いてのけぞった。
だが、トウモロコシの一番太い部分が肉の小径を通過すると、それまで張り詰めていた緊張が一瞬和らいだ。
「んっ……んんっ……」
タカオはレイの体内に埋め込んだトウモロコシを前後に動かした。挿入の痛みがは既に消えうせ、内壁を擦られる感触が快感を呼んでゆく。かつてない官能の昂まりが腰の奥から芽生えだす。
それはレイの様子からもはっきりと伺い知れた。タカオがトウモロコシを出し入れする度、レイの口から喘ぎ声が漏れ、肉塊は歓喜の涙を流しつづけている。
「んっ……ん……んぁ……ん……」
挿入感に笑みをうかべながら、身悶えるレイ。
上の口と下の口とを同時に犯され、息も絶え絶えになりながら襲い来る快楽の波に身を委ねた。
「うっ!レイっ!」
ひときわ大きな声を上げ、タカオが欲望をレイの口に放った。
どろりとした粘液がレイの口内を満たしてゆく。
「ぐふっ……ごぼっ……ぐぅぅ……」
くるしげな音を鼻と口から吐いて、レイは端正な顔を顰めた。
「吐き出すなよ、ちゃんと飲めよ、レイ」
レイは嘔吐感に襲われながら、ゆっくりとタカオの体液を胃の中へ飲み込んでゆく。
ゴクリゴクリと音を立てて喉が動いた。
ひととおりの液体を飲み終えたあとも、タカオはレイの口から自身を抜き取ることなく、更にぐいと腰を押し付けてゆく。
ぶるっ、とタカオの身体が一瞬震えた。
次の瞬間、
ジョォォォォ……
タカオの陰茎から小水が放たれ、レイの喉を打ち付ける。
ビリッとした感触が口中に広がってゆく。逃れようにも顔はタカオの下半身で圧迫され、なす術がない。レイはゴクゴクと音を立てながら、喉の奥へとタカオの尿を飲み下した。
「はぁっ……はぁっ……はぁ……」
余す事なく胃に収めるのを確認し、タカオは身体を少しだけ横にずらした。長いことレイの口を支配していたタカオの分身が、ずるりと抜け落ちる。
それと同時に、手にしていたトウモロコシの動きを再開した。
「あぁっ、んあぁっ、くぅぅっ……」
レイは気も狂わんばかりの快楽に溺れるかのように、自由になった口から喘ぎ声をあげ続ける。
タカオは秘部に淫らな音を立てて激しいピストン運動を繰り返した。
「はーっ、あっ、あぅっ……」
はっきりとよがり泣きの声を漏らし、レイの悶えはいっそう激しさを増してゆく。
レイは亀頭を指でまさぐられ、下からは異物で突き上げられるたびに艶声をあげてのけぞった。
腰から快感が電流のように駆け抜ける。
「ぁっ、いいっ、もっとっ……」
抑え切れない官能の波に、甘い疼きが身体中に染みわたる。
レイは息をするのも苦しいかのようにただパクパクと口を喘がせながら、甘い吐息とともにより一層の快楽を懇願した。
「もっと?もっとして欲しいんだな?」
「ぁぁん、あぁぁっ、うんっ!」
タカオは手の動きをより一層激しくするとともに、レイの肉棒を再び口に咥えた。ヌチャ、グチュ、ズルル……と淫らな音がして、レイの痛いほどに張りつめたものが根元まで飲み込まれてゆく。
「くはぁぁぁっ!」
レイがひときわ大きな声をあげた。前と後ろ、二か所が同時に刺激され、レイの欲情は限界まで昇りつめてゆく。
タカオは雁首をキュッと吸い、アメ玉でもしゃぶるように左右にねぶりたてた。
亀頭のまわりを蟻が這いまわるような、なんともいえないむず痒さに、レイの四肢が跳ねる。
「あはぁ!もうっ、だめっ、出るっっ!」
タカオがトウモロコシを体内の奥深くへ突き刺したのと同時にレイが達し、タカオの口腔内を白濁した迸りが打ちつけた。
「あぁっ、あっ、あぁ……」
熱い欲望の塊を何度となくタカオの喉に吐き出した後、レイは恍惚の表情を浮かべながら荒い呼吸を繰り返していた。
「オハヨー、ってアレ、どうしたのタカオ。日曜なのにズイブン早起きじゃナイ?」
起床し、キッチンへ向かったマックスは、いつものように朝食の用意をするレイの他に、普段なら居るはずもないタカオの姿を見つけた。
「おう、おはようマックス。いやー、昨日たっぷりと寝たから今日は早く目が覚めちゃってさー」
それもそのはず、昨日は情事の後片付けをしてシャワーを浴びた途端、睡魔に襲われ二人とも仲良く夜まで眠りこけていたのである。
「あ、おはようマックス。今食事の支度をしてるから、ちょっと待っててくれるか?」
「OK」
マックスはタカオの隣に腰掛けた。
「タカオ、コーヒー飲めるようになったノ?」
マックスが当然のように疑問を投げかける。つい一昨日までは絶対飲まないと言い放っていたのに。
「ああ。昨日から飲めるようになったんだ。なっ、レイ!」
「えっ?あっ、あぁ、うん…」
「……???」
普段よりも妙によそよそしい二人の態度は多少気になったものの、疑問を呈するより早く、レイの調理が先に仕上がった。
「さっ、できた。じゃぁ食べようか」
「いただきまーす」(×3)
もぐもぐと目の前にあるパンに食らいつくタカオを見つめていたレイだったが、ふと思い出したように冷蔵庫へ向かうと、中から一枚の深皿を取り出した。
「これは、タカオの分だからな」
そう言いながらタカオの前に置かれたものは、奇麗な黄色を湛えた冷製のコーンスープであった。
「ねぇレイ、ボクの分は?どうしてタカオの分しか無いノ?」
「ああ、これは昨日タカオが残したトウモロコシで作った奴なんだ。捨てるのは勿体ないからスープにしてみたんだけどな」
ふんふんふーんと鼻歌交じりで上機嫌なタカオは、スプーンを手に取りスープを一口啜ろうとした時、ふとレイの言葉が頭を過った。
…おれが…昨日残した……トウモロコシ?
…そんなの、昨日は食べてないぞ?
………まっ、まさかっ!?
心当たりと言えば昨日の情事の時に使った……そういえばこのスープの上に浮かんでいる白い物体……生クリームの塊だと思っていたけど……ひょっとしてもしかして……?
冷や汗がタカオの背筋を伝い落ちて行く。
レイは満面に笑みを浮かべながら、狼狽えるタカオの様子をじっと見続け、仕返しとばかりに言い放った。
「もちろん、残さず食べてくれるよな?タカオ?」
(終)
なんか当初はほのぼの家族ものとか考えていたのに…(汗)